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「『働き方改革』のまやかしを診る②」集会を実現

 さる23日(木)、名駅近くのウインクあいちにて、コミュニティユニオン東海ネットワークも呼びかけ団体となった労働法制改悪反対実行委員会主催の集会を午後6時半から開催しました。この集会は、1月27日に続く「『働き方改革』のまやかしを診る」の第二弾として、前回の「労働現場からの告発」に続き「『同一労働同一賃金』って?」をテーマにしました。参加者は40名を超え、当ユニオンからも10名を超える参加で、発言もしました。

 まず開会あいさつを、コミュニティユニオン東海ネットワーク事務局として、当ユニオンの浅野委員長が行なった後、「非正規労働と『同一労働同一賃金ーー非正規労働者の待遇は改善されるか」と題して、緒方桂子南山大教授が講演されました。

  講演ではまず、「同一労働同一賃金の実現」を安倍政権が進めようとしている現状を、これまでの非正規労働法制の展開の歴史から押さえたうえで、この非正規労働法制が展開した背景を、非正規労働者層の拡大と低い労働条件(とりわけ賃金)ととらえました。そして、この低賃金問題を、同一企業内の賃金格差の問題と社会的なレベルの低賃金問題とに分け、「同一労働同一賃金」は前者に対し機能する問題だ、としました。

 そして、現行の労働契約法・パートタイム労働法・労働者派遣法の、均等・均衡待遇を規定する箇所を、この日不当判決が出されたメトロコマース事件にも触れつつ、紹介しました。

 そのうえで、政府がまとめた「同一労働同一賃金ガイドライン案」の検討を行ないました。まず、手当・福利厚生・その他については有期契約労働者の状況改善の可能性が高いと言える、としました。次に、基本給格差については、三つの問題を指摘しました。

 まず、属人的な観点からの分類になっているという問題がある。というのは、「同一労働同一賃金」は、「同一の労働に従事している場合には、同一の賃金を支給する」のが基本的な考え方であり、「同一の成果/能力に対して」ではない。だが、「職務評価/分析」によって仕事の価値を評価する、という問題と、「査定/人事考課」によって当該労働者の能力/実績/成果を評価する、という問題とが混乱して扱われている。しかし、たとえば職能資格制度においては、資格等級を定め、その等級ごとに能力/役割等を設定し格付けしているが、そこで、同じ等級にあれば同じ賃金を支給する、というのが同一労働同一賃金の考え方だ、としました。

 二つ目に、非正規労働者の「不合理感」に適合しているか、という問題がある、としました。つまり、「同じ仕事をしているのに正社員と賃金が大きく違う」という不合理感に対し、「正社員の場合はその仕事はキャリア形成のための一つの経験だが、非正規労働者の場合はそれが中心的な職務内容だ」という合理化がされるが、「不合理感」という場合には、実際は正社員にとっても中心的な職務だったり、当該会社でその仕事の価値が適切に評価されていなかったり、キャリア形成の道が閉ざされていたり、とかの可能性がある。が、「同一労働同一賃金」は、最初の場合にしか対応できない。だから、同一企業内の正規・非正規に共通する「職務評価」などの実施が最も本質的・効率的なのだが、この点はあまりガイドラインでは言っていない。「同一労働同一賃金」原則の役割と機能の限界を明確に認識する必要がある、としました。

 三つ目に、実効性確保の問題について触れました。ガイドライン案で、「役割期待が異なる」という主観的・抽象的な説明では足りず・・客観的・具体的な実態に照らして不合理なものであってはならない」という(注)書きがあるが、これを団交の手がかりにするとか、訴訟の際の立証責任や、使用者の負う説明責任とかで活用する、というとかが考えられる、としました。

 そして最後に、「同一労働同一賃金」原則を無視・軽視しすぎの現状に対し、「およそ人は労働に対して等しく報われなければならない、これが労働法のベースに流れている」と述べた丸子警報器事件判決をも引きつつ批判し、講演を終えました。

 (やや難しかったのもあって講演内容を正しく簡潔にまとめることがうまくできたかに不安がありますが)続いて、当ユニオンの非正規社員の組合員と、公立保育園の臨時職員の方とが、正規の労働者と同じ仕事を長く続けてきているにもかかわらず、不合理な扱いを受けていることを告発し、正規労働者を目指せるようにとの願いを訴えました。非正規労働者の現実の切実さが迫る思いがしました。

 これらの講演・訴えを受けて、質疑応答・フロア発言を行ないましたが、均等・均衡待遇の実現を目指したこれまでの闘いの経験からの弁護士の方や労働運動家の方の発言や、賃金制度の改善の方向に関しての当ユニオン員の発言など、活発な発言が続き、緒方教授も明確な応答もされて、議論が深まりました。

 最後に愛労連の知崎事務局長が、3月30日・4月6日の街宣など、行動提起も含む閉会挨拶を行ない、予定時間をやや超えましたが、有意義な集会を終えました。今後も頑張っていくことを、当ユニオンとしても確認でき、他の方々とも交流を深められた、意義ある集会となりました。お疲れ様でした。


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